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決断できない知事 失望する県民

第14回沖縄県議会議員選挙は16日に投開票が行われ、与野党中立の勢力図が明確になったことで、玉城デニー知事の任期後半の政治動向を占うことができるようになりました。

そして、選挙結果を分析すると、大きなポイントが6つありました。

(1) 投票率は過去最低 45.26%

沖縄県民が、政治に対して関心がない、つまり、政治に期待していないということの表れです。

私たち政治家は、「低投票率=沖縄政治の危機」だということを深く認識しなければなりません。

(2) 有権者の関心事が「辺野古移設」から「生活」へ変わった

2014年の沖縄県知事選挙から10年間続いてきたオール沖縄の「米軍普天間飛行場の辺野古移設」という視点から、「沖縄県民の生活はどうなるのか」という視点へと、大きく変化しました。

止まらない物価高騰の中で、県民が自らの生活に大きな不安を感じていることが表れました。

(3) 玉城県政与党が過半数割れ

議会において県政与党が過半数を維持できなかったことで、予算、議案すべてにおいて、野党との調整が必要になります。

それはつまり、辺野古移設に関わる裁判費用を始め、県ワシントン事務所の維持管理費等、玉城県政の重点事項が予算化できないということになるのです。

(4) オール沖縄の候補者調整の失敗

那覇市、宜野湾市、糸満市、沖縄市の4つの選挙区において、候補者調整ができなかったことで、オール沖縄は議席を失うことになりました。

つまり、「玉城県政の“政局をつくる力”が完全に失われている」と言えます。

(5) 自民・公明は決して勝ったわけではない

与野党の得票数を見ると、与党230,245票、野党228,369、中立39,358で、与党が上まわっています。

自民・公明が議席を伸ばした理由は、得票数ではなく、前述した玉城県政の調整能力のなさからくる失敗と言えるでしょう。

(6) 玉城県政に致命的な打撃

14回にわたる裁判で沖縄県が敗訴し続け、今回の県議選でも県政与党が過半数割れしたことで、国に「8月から大浦湾の軟弱地盤改良工事を本格着工する」と言わしめることになりました。

今のままでは、国はもう沖縄県と調整することはないでしょう。

玉城知事が辺野古移設を止めることができるカードはただ一つ、「知事を辞任し、知事選挙を行い、県民投票を行い、そしてまた県議会を解散して県議選挙を行う」ことです。

私は昨年11月にこの提言をしましたが、玉城知事は決断しませんでした。

今回も決断できなければ、今の岸田総理と同じように、四面楚歌の中で泥沼にはまり、身動きが取れない政局となるでしょう。

政治家らしく決断をしなさい!

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