トカゲの“毛”切り
「トカゲの尻尾切り」という言葉がありますが、今回の自民党裏金疑惑の幕引きを見た那覇市内の喫茶店のマスターが、「ミキオさん、あれはトカゲの“毛”を、ちょっと引っ張っただけの話だよ」と、私につぶやきました。
私が、「兄貴、トカゲに“毛”なんてあったっけ?」と問いかけると、「トカゲに“毛”なんてないよ。当たり前だろ。“何もやるつもりがない”という意味だよ」と、非常に手厳しい答えが返ってきました。
維新に絶好のチャンス
日本の国会の議員定数は、衆議院465議席、参議院248議席の、合わせて713議席ですが、自民党裏金疑惑による政治不信を払しょくするために、日本維新の会が“衆参を一院制にして300議席にする”という「議員定数の削減」「衆参一院制」を大胆に提案することができれば、日本維新の会は本物の第三極になり得ると思います。
また、本来ならば、“身を切る改革”をけん引しなければならない大阪の政治のトップリーダーたちが、会場建設費2350億円とは別に、少なくとも800億円あまりの国費負担が生じるとされる“ザルのような万博”を開催するということでは、政党が目標として立てている“ムダの削減”が総崩れしてしまいます。
自民党裏金疑惑においても、万博問題においても、日本維新の会自身が絶好のチャンスを生かそうとしていないところに、第三極の難しさを見てとることができます。
台湾は第三極へ
今月13日に行われた台湾総統選挙は、与党・民進党に対抗しようと、国民党と民主党が共闘を模索しましたが、最終的にはその環境が整わず、三つ巴の選挙となりました。
結果は、民進党の頼氏558万6019票、国民党の侯氏 467万1021票、民衆党の柯氏 369万466票で、頼氏が次期総統の座を獲得しました。
親中国派の国民党と民主党の獲得票は836万1487票、親アメリカ派・民進党の558万6019票と比べると、台湾の民意は圧倒的に親中国であり、民意がはっきりしたことによって、台湾の政治は大きく変わることになります。
また、立法委員選挙においては、国民党が52議席を獲得して第1党となり、民進党51議席、民衆党8議席、無党籍2議席となりました。
国民党から議長が選出されれば、台湾の政治のすべてを第三極が決めることになります。
様々な弾圧を受けながらも、時間をかけて、台湾という世界でも重要な地域のキャスチングボートを第三極が握ることになりました。
第三極を選択する勇気が日本の未来を創造する
自民党裏金疑惑はその幕引きから、政治不信だけでなく、司法不信も招きました。
地方自治体の首長が第三極の党首を務めていることで、日本維新の会は、非常に難しい選択を迫られることになるでしょう。
しかし、大阪に不利になるとしても、日本全体の第三極を選択し、政権に立ち向かう勇気がなくてはなりません。
その勇気があれば、日本維新の会は、確実に単独で政権を獲ることになると思います。
そして、教育無償化を実現する会の前原代表らと共に、新しい日本の未来を創造することとなるでしょう。