「代執行訴訟でも沖縄は負ける」
米軍普天間飛行場の辺野古移設を巡って、「玉城デニー沖縄県知事は辞任し、知事選挙に再出馬して当選することで、沖縄の民意が反対にある」という証を示す勇気を持たなければなりません。
10月30日、辺野古代執行訴訟は初弁論で結審され、近々判決が出ることになると思いますが、最高裁で敗訴した案件ですから、逆転するとは考えにくく、誰しもが沖縄県の敗訴を予想しているでしょう。
そして国は、最高裁判決を盾に、淡々と工事を進めることになるでしょう。
「知事は辞任して民意を問い直せ」
玉城知事が辺野古移設を阻止できる方法は一つ、いま一度、民意を問うこと。
つまり、辞任して知事選挙で再選されることです。代執行訴訟で判決が出る前に辞任し、政府が進めようとする埋め立てを一旦ストップさせる。
玉城知事の「一坪たりとも埋め立てさせない」「軟弱地盤の埋め立ては絶対に阻止する」という公約を果たすためにも、決断すべきであります。
玉城知事の辞任を要求する保守系のグループがありますが、それと下地ミキオの知事辞任論は、似て非なるものであり、辞任の根拠がまったく違うことを理解していただきたいと思います。
「国に対抗するための知事選挙の枠組み」
「辺野古賛成」「辺野古反対」「国との協議で最終決着をつける」という3候補が争う知事選挙にすることが大事だと考えています。
国との協議を行うためには、辺野古移設に関する新たな提案が必要で、明確な方向性を示さなければなりません。
では、どのような観点が重要なのでしょうか。
一点目は、普天間飛行場周辺で、78年間も騒音と危険に苦しんできた方々の観点。
二点目は、絶対に海を埋め立てさせないと言い続けている方々の観点。
三点目は、過疎に苦しむ辺野古周辺の住民の観点。
四点目は、米軍基地関係の仕事に頼らざるを得ない建設関連企業の観点。
五点目には、日米安保条約による安全保障環境を重視する方々の観点。
この五つの観点を考慮し、すべてが満足できなくても腹八分で合意できる案を国に突き付けて、新たな提案協議を行うチームをつくり上げていかなければならないと思います。
「辺野古反対派が勝てば、最高裁判決に立ち向かえる民意を示せることになる」
「辺野古賛成派が勝てば、政府はその民意で堂々と工事を進められる」
「政府と沖縄との協議を求める勢力が勝てば、沖縄の基地問題は大きく変わる」
この3つのグループによる知事選挙を実現することこそが、膠着状態が続く辺野古移設問題に決着をつけることになるでしょう。
そのスタートを切るのは、辞任して知事選挙を行い、民意を問い直すという玉城知事の政治決断であり、何もしないまま知事を続けることなど、絶対に許されることではありません。
そしてこれは、公約を守るための唯一の方法であるということを認め、行動すべきです。