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今こそ、全てを見直すチャンス

(2023年4月21日にメールマガジンにて配信された内容を転載しています)


4月21日午前6時30分、下地ミキオは、那覇市識名の大石公園で、ご長寿の皆さんと一緒にラジオ体操を行い、とても充実した時間を過ごせたことに、心から感謝します。

ラジオ体操といえば、私の友人が先日、「ミキオさん、ラジオ体操は、国民の体力向上と健康の保持や増進を目的として、1928年に『国民保健体操』として始まったんですよ。でも、今の世の中のライフスタイルに照らし合わせると、私の職場の社員も、パソコンの前で仕事をすることが多いですし、スマホを長時間使って仕事しています。これらがルーチン化した生活が体に及ぼす影響を加味して、新しいラジオ体操をつくるべきじゃないかなと、私は考えているんです。たとえば、スポーツ庁の室伏長官が音頭を取って、“健康先進国づくりには、新ラジオ体操の創出が必要だ”と全国へのアピール活動をすると良いなと思うんですよ」と話してくれました。

私は、非常に素晴らしい提案だと感じたと同時に、社会の変化に合わせるためには、これまでの当たり前を見直し、我々の身近なところから変えていくという発想が、いまの日本の政治に必要だと痛感しました。

現在、日本の人口は「2050年には1億人を割り込む」との危機的状況を迎えており、国民負担率は「56%」を超え、GDPは「30年以上低成長」という悪循環に陥っています。

「ラジオ体操の新たなチャレンジ」という発想と同様に、いまを生きる政治家は、細かな次元から異次元レベルまで徹底的に見直しを行う必要性を深く認識することが大事です。

大石公園でラジオ体操を終えた後、徒歩で帰る途中に弁当屋に立ち寄りました。

店先に並んでいた弁当は「380円」、バイト募集の張り紙には、「時給1100円」と書かれていました。

私は、「これだけの種類のおかずを入れたお弁当を380円で提供して、従業員を時給1100円で募集したら、採算とれないんじゃないですか」と聞くと、店主は「ミキオさん、弁当の値段を上げたら確実に翌日の売り上げが半減します。いまのご時世、お客さんは本当に価格に敏感だから、簡単に値上げは出来ません」と答えてくれました。

「薄利多売で営業すると、とにかく大量に作る必要があります。だから人手が必要です。でも、時給1100円くらいを提示しないと人は集まりません。弁当の値上げはできないが、時給は上げなくちゃならない。本当に厳しいなかで頑張っています」この言葉を聞いて、私は思わず腕を組んでう~んと唸るしかありませんでした。

いま、わが国の有事は、台湾有事よりも、人口減少における国家の危機であります。そして、電力料金の値上げや原材料費高騰による中小零細企業を襲うインフレ有事であります。この有事を乗り越えるための具体的な施策が必要です。

「有事」と聞くと、多くの人々が真っ先に「戦争」というニ文字を思い浮かべるかもしれませんが、「毎日毎日を必死に生きる人々の身近な生活が侵されることも有事である」との認識を持つことも重要です。

わが国がいま最優先すべきは、増税の決断などではなく、電力料金の値上げや原材料費の高騰からくる物価高騰をどう抑え込むかの具体的提案であり、いまを生きる人々に夢を持ってもらうことです。

全てをもう一度見直さねばならない時。それが、今なのです。

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