(2022年6月18日にメールマガジンにて配信された内容を転載しています)
6月15日、拙著「クソガキの挑戦状」出版記念パーティーを開きました。
土砂降りの雨の中、多くの皆様にお越しいただいたことに、心から感謝の思いでいっぱいであります。
パーティー当日は、昨年10月31日の衆議院議員選挙から227日目。
復活のスタートとなる出版記念パーティーだっただけに、27年間政治の道を歩んできた下地ミキオにとっても、緊張の瞬間でありました。
「皆さんが来てくれるのだろうか?」
「パーティー自体、大雨で中止せざるを得ないかもしれない」
落選という現実に直面している環境は、ポジティブな下地ミキオの心でさえも、ネガティブな方向に引っ張り込むほどでありました。
しかし開演30分前、私のネガティブな考えは完全に吹き飛びました。
そして、下地ミキオの心は「感謝」で包まれ、会場の皆様の前で、涙を隠すことが精いっぱいでした。
この出版記念パーティーでは、愛知県の大村秀章知事に講演をいただき、また、私との対談もさせていただきました。
大村知事を招聘した最大の理由は、愛知県のGDPを、東京都に次ぐ日本第2位へ成長させたことであります。
愛知県経済を劇的に成長させた要因は、「国のプロジェクトに頼らない」「地元の民間活力を生かす」という哲学だったといいます。
「愛知県といえば、トヨタ」とお考えになるかもしれません。
トヨタが愛知県経済に大きく貢献していることは間違いありませんが、大村知事は、トヨタに頼るだけではなく、様々な事業展開を仕掛けていました。
「ジブリパーク」「愛知県新体育館」「スタートアップ支援拠点」「愛知県有料道路」など様々なプロジェクトを、PFIを中心とする民間活用で行っているのです。
「税金ではなく、民間資金・民間のノウハウを活用して新しいプロジェクトを実行する」この姿こそが、今の沖縄には絶対に必要だとの強い思いから、大村知事に無理を言って、沖縄まで来ていただきました。
パーティーで話しましたが、「米軍基地を受け入れる、受け入れない」の選択で、沖縄振興予算が差配される時代は終わらせなければなりません。
これまでの沖縄振興予算(当初額)は、大田昌秀県政時代の3524億円が最高額で、その次が稲嶺恵一県政の3489億円、その後は仲井真弘多県政の2298億円まで減らされ続けたのであります。
仲井真知事が、米軍普天間飛行場の辺野古移設に伴う埋立承認を行ったとき、予算が上積みされ、「いい正月になる」とコメントしたことは衝撃的でした。
しかしまた、辺野古移設に反対する翁長雄志・玉城デニー県政の8年間で1000億円近く減額され、復帰50年を迎えた今年の沖縄振興予算は前年比300億円減らされる史上最悪の予算となりました。
そのことで、県内の市町村は今年度、新規事業を行えるような財政状況ではなくなったのです。
国を非難する、国を怒る、これは誰でもできます。
しかし、それだけでは、沖縄の未来はつくれません。
沖縄の特色を生かし、自らの個性を発信し続ければ、国に頼らずとも沖縄は元気になります。
私たちは今こそ、自己改革を行い、「国に頼らない、国に期待しない、国にすり寄らない沖縄」を、自らの個性を発信することで実現しなければならないのです。
そのことが、沖縄経済を成長させ、県民の暮らしを守ることになるのです。
パーティーで大村知事と下地ミキオの話を聞いていただいた皆様にはきっと、「そうだ!」と共感していただけたと思います。