(2022年5月27日にメールマガジンにて配信された内容を転載しています)
「2020年3月から全便運休が続いてきた那覇空港の国際線について、6月から再開される見通しとなった」今朝の朝刊の一面トップを飾ったこのニュースは、コロナ後の沖縄観光にとって大きな分岐点になります。
沖縄県は、この絶好のチャンスを逃がすことなく、コロナ前以上にインバウンド観光を回復させるための戦略をつくる必要があります。
6月の那覇空港国際線の再開に向けて、「政策を『畳み掛けて』、観光の『山』を一気につくる」ことが大事です。
しかも、「なだらかな山ではなく、険しい山」、つまり、急速に観光を回復させるという意思を、沖縄県は明確にしなければなりません。
(1)国際線の着陸料を、国内空港で最も安くすること
(2)インバウンド客を対象にした「沖縄版GoToトラベル事業」を行うこと
(3)沖縄のコロナ対策が万全であることをアピールするために、インバウンド客すべてに無料のPCR検査を行い、また安心の医療体制を構築すること
(4)飲食店、土産品店、イベントを対象としたインバウンド客向けの10%割引券を沖縄県が発行し、飲食店や土産品の消費拡大を図ること
(5)タクシー、バス、レンタカー、運転代行といった交通機関をインバウンド客が利用するときに使える10%サービスチケットを沖縄県が発行すること
コロナ禍の中で、これまで非常に苦しい立場にあった観光関連産業
(ホテル、飲食店、土産品店、タクシー、バス、レンタカー、運転代行、イベント等)が
一気に品不足、人不足になるくらいの施策を「畳み掛ける」ことが、絶対的に必要だと考えています。
それが、インバウンド客のマインドを「コロナ後に最初に行く場所は沖縄だ!」と導くからです。
政治は、持続可能な観光の未来の姿を示すことが大事で、
「過去の補償ではなく、未来への成長の担保」を観光産業の皆さんに感じていただかなければなりません。
私たちは、沖縄への投資を止めることなく、更に集中させることを望んでいるのです。
沖縄への投資が増えることは、「雇用拡大」「税収アップ」という二つの大きなインパクトを沖縄経済に与えます。
それが沖縄経済の好循環をつくり上げ、水車のように回り続け、沖縄観光がつくりあげられるのです。
この好循環は、農業や製造業をも押し上げる大きな力になるだけに、
国際線再開の大きなチャンスを逃すことなく戦略性をもって取り組まねばならず、絶対に失敗は許されないのです。
私のツイッターに、あるゴルフ場のキャディさんのすばらしさについて書かせていただきました。
ティーショットの時も、グリーン上のパット時も、ボールの転がりも含めて、非常に分かり易く方向性を示してくれました。
言われた通りに打てるはずもなく、103というスコアでありましたが、
あのキャディさんに政治の姿を見たような気がしました。
「自信をもって、あそこに打て。そうすれば、こうなる」というように、政治家も具体的に分かり易く、政策を示すことが大事です。
6月からの国際線再開にあたっては、前述した「畳み掛ける」政策を、明確に沖縄の観光産業に示し、
世界の旅行社へ発信し、そして沖縄観光をコロナ前以上に回復させることが重要だと考えています。