(2021年11月12日にメールマガジンにて配信された内容を転載しています)
先の衆議院議員選挙から、約2週間が経とうとしております。
「変わる」「変える」今はそのことだけを一つの行動の基準にしながら活動しています。
選挙の厳しい結果には必ず、「変えなければいけない」部分と「変わらなければいけない」部分があります。
それだけに、全てを一度リセットして、行動パターンをつくり上げていかなければなりません。
しかし、全てをリセットするということは、そう簡単なことではないだけに、一つひとつ、それぞれに厳しい精査を行いながら、「変わる」「変える」の行動へ移していくことが大事だと思っております。
あと2ヶ月、しっかりとお一人おひとりの真心に、下地ミキオの感謝の思いが届くように活動してまいります。
私が尊敬する書家に、茅原書藝會を主宰する茅原南龍先生がおります。
茅原南龍先生は、石垣出身で、消防士として仕事を始めましたが、大好きな書を極めたいという熱い思いから、脱サラして書の世界に飛び込まれました。
茅原南龍先生は、師匠と弟子の関係を最も大事にしながら、書を学んできたと聞いております。
常に、師匠が何を考え、何を思い、何をしているか、そういった師匠への思いが、茅原南龍先生の書を完成させていったのだと思います。
そして茅原南龍先生は、「沖縄から書の家元を輩出したい」という強い思いで、「鵬成会」という全国組織を自ら創設され、沖縄県内だけでなく、全国に書の魅力を拡げておられる先生であります。
その茅原南龍先生は近年、大病を患い、生死の境をさまよったことがありました。
その時、茅原南龍先生は「もう二度と筆を握ることはないのではないか」という思いになられたそうです。
しかし先生は、「揮毫(きごう)したい」という情熱をもって辛いリハビリにリハビリを重ね、今回、個展を開くまで復活されました。
大病を患う前の茅原南龍先生の作品と、大病後の作品が、どのように変化しているのか。
私は、そこが、この個展の大きな見所だと考えておりました。
私の周りの意見は、「優しい字になっているのではないですか」「喉元につっかえるようなものではなく、スーッと腑に落ちる字になっているのではないですか」というものでした。
私ごときが、茅原南龍先生の作品を評論することは、甚だおかしなことではありますが、ただ、人は大きな出来事によって成長を繰り返すと考えているだけに、ご容赦いただきたいと思います。
その答えは、今回の個展のタイトル「畊不盡(こうふじん)」にありました。
「畊(たがや)せども盡(つ)きず」~耕しても耕しても、まだ尽きない~茅原南龍先生ほどの先生が、今でもまだ耕そうとしていらっしゃる、それほどの書への思いを持たれていることに、心から敬服いたしました。
そしてその茅原南龍先生の思いがこもった個展の作品はすべてが私の心を打ちましたが、その中でも私の胸に刺さった言葉があります。
「夢の扉開く鍵は己の信念で」
「懸命に生きる人は美しい」
下地ミキオも、このような言葉が紡げるような政治家に成長できるように精進を続け、みんなが安心して暮らせる豊かな沖縄をつくれるように、一歩一歩、前へ進んでいくということを「畊不盡」から改めて胸に刻むことができました。