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「日本の安全保障を担う沖縄」

(2021年4月16日にメールマガジンにて配信された内容を転載しています)

~「自由で開かれたインド太平洋地域の実現にむけて、各国首脳と意見交換を重ねてきた」「日米同盟のさらなる強化が必要だ」この言説が繰り返される背景には、中国が軍事費を40倍以上に増やしたことがある。日米安保条約第5条の確認と同時に、アメリカ側に対して、日米安保条約第6条がいかにアジア太平洋地域の安全保障に貢献しているかについて、日米首脳会談で説明を重ねた~

冒頭に書いたのは、安倍前総理がある講演のなかで発言した内容であります。

次に示すのは、今朝の朝日新聞1面に掲載されていた記事です。

「台湾の防空識別圏に侵入した中国軍機に対し台湾軍が『すぐに退去しなさい』と発した警告に対し、『ここは全て中国の空域だ。君たちもすぐに慣れるよ』と短く答えた」

これはまさに、台湾海峡・尖閣の軍事環境の現状を如実に示しているのではないでしょうか。

いま防衛省は、与那国町・石垣市・宮古島市に、情報収集および地対艦ミサイルを配備した基地を整備しはじめております。

この3つの地域に地対艦ミサイルを配備するのは、“この海域を通過しない限り、太平洋に中国海軍が進むことができない”という特殊な海域となったためであり、沖縄県における島しょ防衛のあり方は、今後さらに重要視されることになると思います。

つまり、「台湾有事・尖閣有事における沖縄県離島地域の役割」は、私どもが想像する以上に大きなものとなっているのです。

日本側が「日米安保条約第5条の重要性」を明確にするようアメリカ側へ求める時、日本は「米軍が安定して基地の運用を行えるのは、日米安保条約第6条に基づき、日本が米軍基地のために土地を提供しているからだ」と説明します。

つまり、「日米安保条約第6条における日本側の米軍基地への土地の提供」「日本の安全保障における沖縄県離島地域の防衛の役割の重要性」は、今まさに日米同盟の骨格となっているのです。

「在日米軍基地の7割を提供する沖縄県」「面積と人口の少ない島に、ミサイルが配備される安全保障のための新たな離島環境」この2つの重要かつ特殊な環境を担っているのが、いまの沖縄県であります。

4月14日、私は自分のTwitterで、内閣府沖縄振興局の原局長の発言に嚙みつきました。

沖縄県が担っている大きな役割が、日本の安全保障のコアであることは間違いありません。

私は、「全国民は、沖縄県が担っている安全保障の大きな役割を理解すべきであり、沖縄振興への全国からの理解と共感は必要ない」「沖縄への政策的な特別な配慮は要らないということを決めるのは、沖縄県民であり、ヤマトゥンチュではない。特に、沖縄振興を担当する行政マンが発言することではない」という考えから、噛みついたのです。

復帰49年が経った今、沖縄本島の米軍基地の役割と離島の安全保障の役割を模索する中で、沖縄県における新たな自衛隊基地と米軍基地の環境をどう位置付けるのかが問われます。

沖縄に生まれ育ち、今も暮らしている政治家として、私もいま一度、沖縄の自衛隊基地・米軍基地の全体像を提案してまいりたいと思います。

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