(2021年4月2日にメールマガジンにて配信された内容を転載しています)
4月5日から5月5日までの31日間、大阪、兵庫、宮城の1府2県で「まん延防止等重点措置」が適用されることになりました。
2月下旬に対象府県の知事が、絶対の自信をもって緊急事態宣言解除の前倒しを要請したにもかかわらず、今回は「まん延防止等重点措置」を要請する。
感染拡大の数値が高止まりしている状況を分析すれば、「まん延防止等重点措置」ではなく「緊急事態宣言」を要請することが妥当ではないかと考えるのは、私だけではないと思います。
地方自治体が一貫性のない要請を国へ出し続ければ、国民からの信頼は失われ、「またパフォーマンスしている」と見られかねません。
そうなれば、感染拡大を阻止しようとする国の方針に、国民は協力しなくなるのではないかということを、強く懸念しております。
話は変わりますが、月初めのメルマガでは、私の先月の読書について書かせていただいております。
先月は5冊、読むことができました。
1冊目は、佐高信・朝堂院大覚著『日本を売る本当に悪いやつら』。
日本の政治・経済の様々なウラ話を書いた本でありますが、「全て事実だ」と思わせるほどにリアルな内容でした。
2冊目は、佐藤優著『池田大作研究』。
創価学会の成り立ちから、今日に至るまでの姿を描いた本であります。
牧口常三郎初代会長、戸田城聖第2代会長、池田大作名誉会長と続く創価学会の歴史のなかで、さまざまな弾圧と戦いながら、それを乗り越え、今日を迎えている姿は、大変勉強になりました。
3冊目は、百田尚樹著『野良犬の値段』。
私のこれまで読んだ小説のなかでも、高得点をマークした本となりました。
ホームレスたちが誘拐され、マスコミに対して身代金要求を行うという奇想天外な幕開けから、最後の最後まで予測不可能な展開が続くミステリー小説です。
これ以上書くと出版妨害になるので書きませんが、ぜひ一読をお薦めしたいです。
4冊目は、竹中平蔵著『考えることこそ教養である』。
冒頭、“マイストーリーをつくる”という言葉に、新鮮な思いを感じました。
マイストーリーをつくるうえでは、“川を上り、海を渡ること”と書かれておりました。
マイストーリーをつくるためには、さまざまな背景を勉強することが必要なのだなと、その奥深さを知ることができました。
5冊目は、リチャード・J・サミュエルズ著『特務』。
外国人の著者が、なぜここまで細やかに日本のインテリジェンス・コミュニティの歴史を紐解くことができたのか、非常に不思議でなりません。
この本には、戦後の日本がアメリカ諜報機関のみに頼るのではなく、自らで情報を得ようとする“インテリジェンス・コミュニティのもがきの歴史”が書かれておりました。
あらゆる形で、インテリジェンスの組織が動き始めているという内容にも、大いに興味をそそられました。
読書によって、新たな発想が広がり、物事の見方が変わります。
そのことが、自分の政策づくりにも影響を与えていると強く感じるだけに、「読書の時間」を改めて大事にしなければならないと思っています。
今月の読書は、オバマ大統領の「約束の地 大統領回顧録(上下巻)」を読むことに終始することになりそうです。